祇園祭→犬神人→『もののけ姫』の石火矢(いしびや)衆

ここ数日、私は「祇園祭」について調べものをしています。
文献に当るそばから、漢字(用語、人名)が読めず、それを調べなくては先に進めず、牛歩状態。また調べ物で別の発見があって、進むべき方向からついつい逸れ、それに時間を費やすことが度たびです。


でも、この逸れたところでの、予期せぬ発見があって、それはそれで、
なかなか面白いとも思っています。


それで、今日、祇園祭に関するある文献の中でみつけたのは


神輿渡御(みこしとぎょ)の先頭にいるのが犬神人(いぬじにん)です

用語がわからなかったので



神輿渡御(みこしとぎょ)
神霊が宿った神体や依り代などを神輿(みこし)に移して、氏子地域内に御幸したり、御旅所(おたびしょ)や元宮に渡御したりする。


渡御(とぎょ)
天皇・みこしなどが出かけて行くこと。おでまし。


御旅所(おたびしょ)
神社の祭礼の折に、留まる場所であり、いわば神様の休憩所であり、宿泊施設。


犬神人(いぬじにん)
中世、八坂神社に属した神人のうち、下層の民。京都建仁寺門前あたりに住み、平素は弓弦・沓(くつ)などを作るとともに、洛中(らくちゅう=平安京の京域内)の死屍(しし)の始末に当たり、また祇園祭には神幸(しんこう=神さまのおでまし)の道路清掃なども行なった。


この犬神人(いぬじにん)については


TOKYO “Metanoia”:2014年2月19日 (水)の
七十一番職人歌合を観る(12)-を参照するとよくわかりました。
http://tokyo-metanoia.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/index.html

そして、さらに寄り道して見つけた犬神人(いぬじにん)関連のあれこれ!
頭に巻物をして赤銅色の装束の人々が犬神人のようです。

画像:一遍上人絵伝(遊行上人伝絵巻)

犬神人の装束と似ていますね!

画像:『もののけ姫』石火矢衆 


コミックの『イヌジニン』は、澱みが生み出す怪(け)を処理する謎の組織「犬神人」。耳、口、手の特殊能力を持つ若者たちが、人知れず世界の汚れを消去する。

画像:イヌジニン ―犬神人



さて、〈叢書 文化と想像〉

Ⅱ章 語りの源流への旅-語ることで人間は人間になった

この項では
万葉人が生み出した記憶と再生のシステム-115頁
立ち現れる神-118頁
神の真意はどこから現れるのか-119頁
憑依するということ-120頁
中世の殿上人と鞠(まり)の精-123頁
人に善悪を為す「憑依」-125頁
百鬼夜行の行く先-127頁
怪奇・怨念の系譜-128頁
妖かし好きの江戸文芸-129頁


この章に9つ並ぶ小見出しのラインナップですが、
たとえば、私たちの日常の中にも、中世から語り継がれた風習 ・ 因襲 ・ 慣習 ・ 古例 ・ 俗習 ・ 恒例 ・ 習い ・ 慣例 や、形だけが残っているわけの分らない事柄などに触れたことが、どなたにもあると思いますが、「何であるかがわからない、不思議を深めたくなった」そんな時、この項の片岡輝の論説が、ぐっとシンパシーを感じて、立ち上ってくるのではないかと思います。


ぜひ、購読いただきたく思います。
『人はなぜ語るのか (叢書文化の伝承と創造)』ご注文はアイ企画から
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