『ユリイカ』(Eureka)

サカナクション/ユリイカっていう曲ありますよね!

サカナクション - ユリイカ (MUSIC VIDEO)
この曲のタイトル「Eureka(エウレカ)」はギリシャ語に由来する感嘆詞で、
何かを発見・発明したことを喜ぶときに使われるのことばだそうです。
「分かったぞ!」こんな感じに喜ぶときの感嘆詞。


『ユリイカ』(Eureka)といえば、
青土社から刊行されている詩および批評を中心に文学、思想などを広く扱う芸術総合誌のタイトルですね。
このタイトルもギリシャ語に由来する感嘆詞「Eureka=(見つけた)」からあてたそう。


さて、
『人はなぜ語るのか(叢書文化の伝承と創造)』にも、月刊誌『ユリイカ』から幾つかの特集記事を取り上げて、片岡輝は、「人はなぜ語るのか」について説いています。


Ⅰ章 人はなぜ語るのか-人類のメモリー装置としての物語

物語の触媒作用-46頁

物語の中の記憶や願望は、私たちの心に触媒のように働きかけ、反応を引き起します。この反応こそ、語りが私たちに与えてくれる至福の歓びであり、生きる力を漲らせてくれる源泉なのです。

この項で取上げている文献は
ユリイカ1986年9月号 特集=エリアーデー国会図書館で検索
上記特集号に収録
【エリアーデにおける〈文学〉】文学的想像力と宗教的構造(エリアーデ 訳:鳥井由紀子)

Ⅰ章 人はなぜ語るのか-物語を語ることの現実原則

昔話の脱神話化-53頁

 グリム童話が、発表当時の読者の反応を考慮して、再版のつど、残酷とされた部分を削除したり、表現を変えたりしたことについては、つとに有名ですが、今日、私たちが語っている伝承昔話のテキストの多くも、原話の誕生以来、語り継がれる課程でさまざまな理由で多かれ少なかれ変容を受けてきています。

…中略… 

 初版から決定版にいたるま何度もの改訂は、単に残酷な表現や不穏当な部分を書き改めたという表層的な変更ではなく、前近代的な価値観を近代的な国民国家の価値観に改ざんするというイデオロギッシュな作業だったのです。これまでのグリム童話集をテキストにして語ってきた語り手たちのなかで、こうした事実を知って語ってきた人がどのくらいいるでしょうか。

この項で取上げている文献は
ユリイカ1999年4月号 特集=グリム童話―青土社で検索
上記特集号に収録
【近代を告げる物語】グリム童話という装置/池田香代子+鈴木晶


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